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松花堂弁当の容器の選び方|業務用の折箱を実寸で選ぶ

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赤と黒のカップが入ったPS製の松花堂折箱松花堂弁当の容器を、1948年創業の折箱屋が実寸で解説します

この記事でわかること

  • 松花堂弁当の容器とは何か。十字の仕切と縁の高さと蓋が、なぜ揃って必要なのか。
  • 松花堂のかたちを作る方法が2通りあること。十字仕切で区切るか、カップを並べるか。
  • 業務用の折箱を実寸(本体内寸・仕切高さ・1マスの大きさ)で比べられます。
  • 仕切は4つでよいのか、6つがよいのか。品数から決める考え方。
  • 小鉢を組み合わせるときに、どのサイズが合うか。
  • 汁気の多い料理と、電子レンジで温め直したい場合にどうするか。

松花堂弁当の容器とは、十字に仕切られた縁の高い蓋つきの箱です

松花堂弁当の容器とは、箱の内側が十字に仕切られ、縁が高く、蓋をかぶせて使う弁当の器のことです。十字に仕切られていることで、煮物、焼き物、お造り、ご飯といった料理の味や香りが互いに移りません。この「混ざらない」という性質が、松花堂弁当がいまも仕出しや会席、法事のお斎(おとき)で選ばれ続けている理由です。

名前の由来は、江戸時代初期の僧侶にあります

松花堂という名は、石清水八幡宮の社僧であった松花堂昭乗(しょうかどう しょうじょう)に由来します。昭乗は江戸時代初期の寛永年間(1624年から1644年)の人で、寛永14年(1637年)に瀧本坊を弟子に譲り、泉坊に「松花堂」と名付けた方丈を建てました。昭乗は、農家の種入れとして使われていた、箱の内側を十字に仕切った器を、茶会で使う煙草盆や絵の具箱として愛用していました。

この器が料理の器になったのは、ずっと後のことです。昭和の初め、日本料理「吉兆」の創始者が松花堂の地を訪れ、昭乗の好んだ四つ切り箱を見そめました。そして器の寸法をやや縮め、縁を高くして、料理がおいしそうに美しく盛り付けられるよう工夫を重ね、蓋をかぶせて茶会の点心などに出しました。これが今日の松花堂弁当です。(出典:八幡市立松花堂庭園・美術館)

加えられた3つの工夫が、いまの容器選びの3つの数字にあたります

吉兆の創始者が加えた工夫は、器の寸法をやや縮めたこと、縁を高くしたこと、蓋をかぶせたこと、という3つでした。この3つは、業務用の折箱を選ぶときに見る3つの数字にそのまま対応します。寸法は「本体内寸」、縁の高さは「仕切高さ」と本体の深さ、蓋は「蓋の形」です。松花堂弁当の容器を選ぶということは、つまりこの3つを料理に合わせて決めるということです。以下ではその順に説明します。

※この対応づけは日野折箱店による整理であり、八幡市立松花堂庭園・美術館がそのように述べているわけではありません。

松花堂のかたちを作る方法は2通りあります

十字仕切で4つのマスに区切られた黒木目の折箱

業務用で松花堂弁当を出すとき、四つ切りのかたちを作る方法は2つあります。どちらを選ぶかで、盛り付けの手間も見た目も変わります。

方法1:十字仕切の入った折箱を使う

箱そのものに十字の仕切が入っているものを使います。仕切はセットされた状態で届きますので、届いたその日から使えます。仕切が箱と同じ柄なので、蓋を開けたときの見た目が一体で、松花堂らしい端正な印象になります。日野折箱店では「折箱 PS 黒木目 6.5寸 十字仕切」と「折箱 PS 多聞杉 7寸 十字仕切」の2種類をご用意しています。どちらも商品名に「松花堂」とは入っていませんが、内側が十字に仕切られた四つ切りの折箱です。

方法2:カップを並べて区切る

仕切のない箱に、成型カップを並べて区切ります。カップごとに色を変えられるので華やかになり、汁気のある料理もカップが受けてくれます。「折箱 PS 松花堂赤黒」はこの方式で、1箱に赤いカップが2つ、黒いカップが2つ付属します。黒いカップは160×82×30mm、赤いカップは82×82×30mmで、本体内寸240×161×40mmに4つを並べるとほぼ隙間なく収まります。カップはお客様でセットしていただく形での納品です。

盛り付けの速さを優先するなら方法1、彩りと汁気への強さを優先するなら方法2が向いています。両方を使い分けている料理店もあります。

実寸で選ぶ|松花堂弁当に使える折箱の比較

下の表は、松花堂弁当にお使いいただける日野折箱店の折箱を、実寸で並べたものです。寸法はいずれも本体の内寸で、料理を盛る側の実際の大きさです。「寸」は昔ながらの呼び名なので、同じ呼び名でも商品ごとに数mm前後します。仕入れの際はmmの実寸でご確認ください。

折箱 素材 本体内寸 区切り方 1マスの目安 蓋の形
折箱 PS 松花堂赤黒 PSP 240×161×40mm カップ4つ(赤2・黒2) 赤82×82×30mm/黒160×82×30mm 面取蓋
折箱 PS 黒木目 6.5寸 十字仕切 PSP 180×180×40mm 十字仕切で4マス(仕切高さ33mm) 88×88mm 面取蓋
折箱 PS 多聞杉 7寸 十字仕切 PSP 200×200×42mm 十字仕切で4マス(仕切高さ35mm) 約99×97mm 面取蓋
折箱 木製 S御膳 (6仕切別包) 木製 277×184×45mm 6仕切(別包・仕切高さ33mm) 約88×88mm 被蓋
折箱 木製 65重 一段折 木製 175×175×43mm 仕切なし(小鉢で区切ります) 小鉢の寸法によります 印籠蓋(内枚付)

(出典:日野折箱店の商品規格表/2026年8月現在。商品ごとに仕様が異なりますので、各商品ページの記載をご確認ください)

縁の高さは「仕切高さ」の欄で確かめられます

松花堂弁当の器は、縁が高いことが特徴です。縁が低いと、盛り付けた料理が蓋に触れて崩れます。日野折箱店の商品ページでは、この高さを「仕切高さ」として記載しています。十字仕切の折箱では33mmから35mmが目安です。背の高い料理や、こんもり盛るご飯を入れる場合は、この数字を先に見てください。

仕切の数で選ぶ|四つ切りが基本、品数が多ければ6つに

松花堂弁当は四つ切りが基本のかたちです。煮物、焼き物、お造り、ご飯の4区画と考えると分かりやすくなります。ただし実際の献立では、これに前菜や香の物やデザートが加わることがあります。品数が増えるときの選び方は2つです。

1つめは、仕切の数そのものを増やすことです。「折箱 木製 S御膳 (6仕切別包)」のように6仕切のものを選びます。2つめは、四つ切りのまま、1つのマスに小鉢を置いて中を分けることです。四つ切りの端正な見た目を保ったまま品数を増やせるので、松花堂らしさを崩したくない場合はこちらが向いています。

マスの寸法に合う小鉢を選びます

折箱 1マスの目安 対応する小鉢
折箱 PS 黒木目 6.5寸 十字仕切 88×88mm 小鉢65(赤金) 87×87mm
折箱 PS 多聞杉 7寸 十字仕切 約99×97mm 小鉢70(赤金) 97×97mm
折箱 木製 S御膳 (6仕切別包) 約88×88mm 小鉢65(赤金) 87×87mm
折箱 木製 65重 一段折 仕切なし 小鉢65(赤金)/小鉢65-長2割(赤金)

(出典:日野折箱店の商品規格表/2026年8月現在。小鉢は別売りです)

選び方の考え方は単純で、マスの寸法より小さい小鉢を選びます。実際に収まるかどうかは仕切の高さや角の丸みにも左右されますので、各折箱の商品ページにある「対応付属品」の欄をご確認ください。その折箱に合う小鉢を明記しています。

素材で選ぶ|PSP製と木製、それぞれの向き不向き

印籠蓋のついた木製の65重一段折

松花堂弁当の容器には、PSP(発泡ポリスチレン)製と木製があります。日野折箱店では、商品名に「松花堂」と付いているのはPSP製の「折箱 PS 松花堂赤黒」だけですが、木製をご希望のお客様には、木製のS御膳や65重を松花堂風にお使いいただいています。

PSP製は軽く、色柄の種類が豊富で、十字仕切やカップの組み合わせを作りやすい素材です。日常の仕出しや、数を出す催しに向いています。木製は、木が余分な水分を吸うためご飯がべたつきにくく、白木や木目の見栄えが料理を引き立てます。慶弔や会席のように格を求められる場面では木製が選ばれます。

木製の折箱では、蓋の形も選択肢になります。「折箱 木製 S御膳 (6仕切別包)」は本体の外側からかぶせる被蓋、「折箱 木製 65重 一段折」は本体と蓋がぴたりと合わさる印籠蓋(内枚付)です。印籠蓋は重箱に近い格が出ますので、法事や正月の膳に向いています。蓋の形についての詳しい説明は、蓋・形状のご説明のページに図でまとめています。

汁気の多い料理と、温め直しについて

折箱は、一部の商品を除いて完全防水ではありません。煮物の煮汁や、水分の出る和え物をそのまま盛ると、底から染みることがあります。松花堂弁当では煮物が必ず入りますので、ここは先に決めておいてください。備え方は、汁気のあるおかずだけを成型カップに入れてマスに置くことです。「折箱 PS 松花堂赤黒」のようにカップが付属する商品なら、そのまま対応できます。

日野折箱店の折箱は、基本的に電子レンジには対応していません。加熱することを前提に作られた容器ではありませんので、原則として電子レンジやオーブンでの加熱はお避けください。ただし一部の商品については、お客様のご判断で電子レンジに使えるものとしてお使いいただいている例もあります。温め直しを前提にお使いになる予定がある場合は、商品名をお知らせのうえ、事前にお問い合わせください。

あわせてご注意いただきたいのが、柑橘系の食材とアルコールです。これらに触れると素材が変質したり変色したりすることがあります。また折箱は使い切りの容器ですので、洗って再利用したり、食品以外の用途へ転用したりすることはお避けください。料理を詰めるときは、粗熱と水気をとってから盛り込んでください。

仕入れる前に確かめる3つのこと

1.実物を1個取り寄せて、実際の献立を盛ってみる

松花堂弁当は4つのマスに何をどう納めるかで仕上がりが決まりますので、寸法の数字だけで決めるのは危険です。日野折箱店ではサンプル購入をご用意していますので、1個からお取り寄せいただけます。実際の献立を盛って、蓋を閉めて、料理が蓋に触れないかを確かめてください。

2.小鉢やカップを別に頼む必要があるかを確かめる

カップが付属する商品と、別売りの商品があります。「折箱 PS 松花堂赤黒」はカップが付属します。十字仕切の折箱に小鉢を合わせる場合、小鉢は別売りです。商品ページの「対応付属品」の欄に、その折箱に合う小鉢を記載しています。

3.オリジナルで作るかどうかを決める

既製品に合うものが見つからない場合や、お店のロゴを入れたい場合は、オリジナルの折箱を製作するという選択肢があります。日野折箱店では300個から製作しています。折箱の寸法の見方については折箱のサイズ・寸法の選び方、使い捨ての容器全般の選び方については使い捨て弁当容器の種類と選び方で詳しく説明しています。

松花堂弁当の容器についてよくある質問

松花堂弁当の容器は、何仕切のものを選べばよいですか?

四つ切り(十字仕切)が基本です。煮物、焼き物、お造り、ご飯の4区画と考えると献立を組みやすくなります。前菜や香の物やデザートが加わって品数が増える場合は、6仕切のものを選ぶか、四つ切りのまま1つのマスに小鉢を置いて中を分けてください。四つ切りの端正な見た目を保ちたい場合は、後者をおすすめします。

使い捨ての松花堂弁当の容器はありますか?

あります。日野折箱店の折箱はすべて使い切りの容器です。松花堂弁当にお使いいただけるものとしては、カップが付属する「折箱 PS 松花堂赤黒」、十字仕切の入った「折箱 PS 黒木目 6.5寸 十字仕切」と「折箱 PS 多聞杉 7寸 十字仕切」があります。仕出しや法事のように、器を回収せずにお渡しする場面に向いています。

木製の松花堂弁当の容器はありますか?

「松花堂」という商品名の木製折箱はご用意していません。木製をご希望のお客様には、「折箱 木製 S御膳 (6仕切別包)」や「折箱 木製 65重 一段折」を松花堂風にお使いいただいています。S御膳は6仕切、65重一段折は仕切がありませんので小鉢で区切ってお使いください。どちらも被蓋または印籠蓋で、木製ならではの格が出ます。

松花堂弁当の容器に、カップは必要ですか?

必ずしも必要ではありませんが、煮物のように汁気のある料理を入れる場合はカップをおすすめします。折箱は一部の商品を除いて完全防水ではないため、汁気が底から染みることがあります。カップを使えば汁気を受けられるうえ、色を変えることで彩りも出せます。「折箱 PS 松花堂赤黒」は赤と黒のカップが付属しますので、届いたその日から本格的な松花堂スタイルで盛り付けられます。

電子レンジで温め直せますか?

日野折箱店の折箱は、基本的に電子レンジには対応していません。加熱することを前提に作られた容器ではありませんので、原則として加熱はお避けください。ただし一部の商品については、お客様のご判断で電子レンジに使えるものとしてお使いいただいている例もあります。温め直しを前提にお使いになる予定がある場合は、商品名をお知らせのうえ、事前にお問い合わせください。

松花堂弁当の容器は何個から買えますか?

日野折箱店のオンラインショップでは、サンプル購入なら1個から、バラ売なら10個入からお求めいただけます。まとまった数が必要な場合はケース売をご利用ください。ケース売の入数は商品によって異なりますので、各商品ページの数量欄をご確認ください。オリジナルの折箱を製作する場合は300個からです。

松花堂弁当の容器のことなら1948年創業の日野折箱店へ

日野折箱店は、広島県福山市で1948年に創業した折箱屋です。木製折箱とPSP折箱を取り扱い、設計から製造までを自社で行っています。沿革・会社概要・認定については日野折箱店のあゆみをご覧ください。

「この献立なら何仕切が合うのか」「木製で松花堂風にしたい」「まず実物に盛ってみたい」といったご相談を日々お受けしています。松花堂弁当の容器は、実際に料理を盛ってみるのがいちばん確実ですので、サンプル購入をご用意しています。

この記事について

松花堂昭乗および松花堂弁当の由来については、八幡市立松花堂庭園・美術館「松花堂昭乗と松花堂弁当」の記載にもとづいています。同館によれば、昭乗の生年には二説があります。

吉兆の創始者が加えた3つの工夫を、本体内寸・仕切高さ・蓋の形という3つの数字に対応づけたのは日野折箱店による整理であり、同館がそのように述べているわけではありません。

寸法・材質・蓋の形状・仕切の数・取り扱い上の注意は、日野折箱店の商品規格表および蓋・形状のご説明ページにもとづく2026年8月現在の情報です。本文中の寸法は、断りのない限り本体の内寸です。同じ呼び名の商品でも、寸法は数mm前後することがあります。実際のご注文時は各商品ページの記載をご確認ください。

最終更新:2026年8月1日/執筆:株式会社 日野折箱店(広島県福山市・1948年創業)

折箱のことなら日野折箱店

会社名 株式会社 日野折箱店
住所 〒721-0961 広島県福山市明神町1-3-7
電話番号 084-922-3837
メールアドレス order@hinooribakoten.com
URL https://oribako1185.shop-pro.jp/

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